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DTMにモニターヘッドホン・スピーカーは「必要」じゃないけどおすすめなので紹介。

Headphone

音にこだわるDTMerとしては、音を聴くためのヘッドホン(イヤホン)やスピーカーにこだわりたいもの。そこで、「DTM ヘッドホン おすすめ」で検索すると、「モニターヘッドホン」という謎の用語が出てくる。何やら普段のリスニング用とは違うらしい。せっかく良いヘッドホンとスピーカー買ったのに、DTMで使えないの…?という人もいるかもしれない。

今回は、モニターヘッドホンとスピーカーはDTMに必要なのかを考える。結論から言うと、「必要」ではない。だから、持ってない人も気落ちせずにDTMを始めてほしい。ただ、あると助かるのは間違いないので、その理由とおすすめ製品も紹介する。

パソコン・スマホのおすすめはこちら:DTM用パソコン・スマホはハイスペックじゃなくて良い。おすすめ紹介【2022年7月】 ~ kamoshakeh music

⇒DTM機材まとめ記事:DTM必需品・おすすめ機材まとめ ~ kamoshakeh music

モニターヘッドホン・スピーカーとは何ぞや

「音」を聴く

モニターヘッドホンやスピーカーは、なるべく原音に忠実に鳴るように設計されたヘッドホンやスピーカーのことだ。原音に忠実というのは、特に以下の意味を持つ。

  • 周波数特性が均一:どの高さの音も同じ大きさで鳴る
  • 音が明瞭:解像度が高く、音の高さや広がり、位置が分かりやすい
  • 補正がない:音を滑らかにしたりノイズを抑えたりしない

つまり、モニターヘッドホンやスピーカーは、「音」を聴くためのものだ。原音がそのまま聴こえるので、ノイズ、ピッチのずれ、音の高さや位置(定位)のバランスの悪さもそのまま聴こえる。それに対して、リスニング用は聴きやすいようにほぼ逆のことをしている。そのため、リスニング用ヘッドホンやスピーカーでミックスすると気づけない不具合がある。これが、「DTMのミックスにはモニターヘッドホン・スピーカーが必要」と言われる理由だ。しかし、ここでひとつ疑問が。

「みんながリスニング用で聴くなら、みんな不具合に気づかないのだから、モニター用を使う必要は無いのでは…?」

こうなれば楽なのだが、残念ながらそう単純な問題ではない。「リスニング用」の多様性がものすごく高いからだ。

多様なリスニング環境への対応

自分が音楽を聴く時の環境を想像してみよう。例えば、

  • スマホやパソコンの内蔵スピーカー
  • 安物のイヤホン
  • 小さなbluetoothスピーカー

など。では他の人はどうだろう。

  • サブウーファー(低音を出すためのスピーカー)付きホームシアター
  • 高級ヘッドホン
  • カーステレオ

などなど、自分とは全く異なる環境で音楽を楽しむ人がたくさんいる。こうなると、自分の環境でミックスして問題なかった音楽が、他人の環境では問題だらけになるかもしれない。これは主に、安物だと音の解像度が低くてのっぺりするので分からないが、解像度の高い高級品だと粗が目立つという現象として現れる(逆に高級品だと音の分離が良くて聴こえやすいが、安物だとごちゃごちゃして聴こえづらいという場合もよくある)。

しかし、同じレベルの解像度のヘッドホンを使っても、ミックスの不具合は起こりうる。例えば、自分がドンシャリ型(低音域と高音域を強調)のヘッドホンを使ってミックスしてちょうど良いバランスにしても、カマボコ(中音域を強調)型のヘッドホンで聴く人は低音や高音が弱すぎたり中音が強すぎたり感じるかもしれない。

そこで、性能的に「中立」であるモニターヘッドホン・スピーカーを使えば、どんなリスニング環境でも「良いバランス」にできるはず。これがモニターヘッドホン・スピーカーの大きな役割であり、ある意味ミックスが目指すべきところだ。

「必要」ではない

じゃあ、やっぱりモニターヘッドホン・スピーカーは必要なのではないか。いや、あえて言うが、厳密には「必要」ではない。確かに、あった方が良いミックスの助けになる。でも、それがないと良いミックスができないということではない。安物イヤホンやスピーカーで良いミックスをする人もいる。編曲によってはそれが難しくなかったりもする(音数が少なくて楽器同士がかぶったりしない場合など)。

もちろん、モニター用があればその方が良いのは確かだ。でも、ここで言いたいのは、モニター用が必要だ、無いと良いミックスができない、と言われて気落ちしなくても大丈夫!気にせず自分の音楽をぶつけてやろう!ということ。

モチベーションUPのため

個人的に、モニターヘッドホン・スピーカーの役割は、良いミックスを助けるための高解像度で中立的な特性だけでなく、DTMのモチベーションをUPさせることも大きいと思う。「モニターヘッドホン買ったからどんどん作ろう!」と意欲が高まればその効果は大きい。逆に、モニター用が無いから難しいとか、モニター用があるのだから完璧にしないととか、それがプレッシャーになるのなら、モニター用なんて無い方が良い。

モニターヘッドホンおすすめ

ここからは、モニターヘッドホン(イヤホン含む)のおすすめを紹介する。と言っても、kamoshakehが使ったことがあるのはひとつだけなので、紹介はそれだけだ。

ちなみに、音響機器の通販といえばサウンドハウスが基本的に安くてポイント還元率も高いのでおすすめ。ポイントがサウンドハウス内でしか使えず、有効期限が90日しかないので計画的に買い物をする必要があるが(高いものを最初に買って、それで得たポイントで安いものを買うなど)、それを考慮してもお得な場合が多い。価格はどのショップでも2020年7月20日時点で12,000円ほどだが、変動するのでお好みのショップで確認してほしい。

audio-technica ATH-40x


ズバリ、これ。2年ほど使っている。多くのWebサイトでおすすめとして紹介されるほどの実績があり、フラットな周波数特性、高い解像度といったモニターヘッドホンとしての性能を満たしているのはもちろん、他にも

  • ケーブルとイヤーパッド着脱可能:交換すれば長く使える
  • ストレートケーブルとカールケーブルが付属:シーンに応じて使い分けられる
  • 折り畳み機構:持ち運びしやすい
  • イヤーパッド外側のロゴがシルバーでカッコいい
  • 側圧はほどほどで、耳をすっぽり覆うので長時間着けても疲れにくい(個人差あり)

といったおすすめポイントが多数。ATH-xシリーズにはこの40xより下位も上位もあるが、性能・機能と価格のバランスが最も良いと評判だ。もちろん、ヘッドホンは上を見るとキリがなく、もっと良いけど高いものがたくさんある。性能・機能面でなるべく妥協せず、かつ手が届く価格のものと考えると、ATH-40xはベストチョイスだと思う。

ちなみに、ヘッドホンには「密閉型」「開放型」「セミオープン型」といった種類があり、ATH-40xは密閉型だ。音漏れしにくく細かい音を聴きやすいが、音の抜けや広がりは他より劣るというのが特徴。他のヘッドホンも含めてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になる↓

->【DTMに最適】モニターヘッドホンのおすすめ20選|普段使いから作曲までできるハイコスパなモデルも | Picky's

また、ATH-40xはステレオミニプラグなので、パソコンやスマホのオーディオ端子に挿せる。フォン端子という大きいやつしか受け付けない機材もあるが(オーディオインターフェイスがそれ。別記事で説明する)、それに変換するアダプタも付属している。モニターヘッドホンは色付けがないからリスニング用には使いづらいとか耳が痛いという声もあるが、個人的にはこのATH-40xはリスニングにも使える。

モニタースピーカーおすすめ

実は、モニタースピーカーは持っていない。いくつか理由がある。

  • 大きくて机に置けない
  • 部屋の反響が大きくて性能を活かしきれない
  • 隣人がいるので音を十分大きく鳴らせない

スピーカーが低音を忠実に鳴らすためにはある程度の大きさが必要。でも大きいと置き場所に困る。そして、置く場所や高さによって音の聴こえ方がけっこう変わる。部屋の反響が与える影響は大きい。そのため、DTM用に机周りを整えたり部屋を改造する強者もいるようだが、そこまでできない人はモニタースピーカーを買っても活かしきれないと思う。

モニター用じゃないけど:Creative Pebble

そこで、モニターヘッドホンに投資してスピーカーは諦めることにしたらどうだろう。音のバランスやノイズはヘッドホンでモニターすることにして、スピーカーはリスニング用にすれば良い。安物スピーカーの方がむしろ中音域のこもり等が分かりやすかったりする(安物は低音と高音が出にくいので中音域が目立つ+解像度が低いので音がごちゃごちゃする)。kamoshakehが愛用する安物スピーカーはこれ。


Amazonで2,000円ちょっとで買える。安いが、安物スピーカーは100均にもあったり1,000円くらいでも買えるので最安ではない。なぜかというと、最安スピーカーはパソコンやスマホの内蔵スピーカーと大して変わらないだろうと思ったから。それに対して、このPebbleは明らかにレベルが上がる。もちろんモニター用や高級品ほどではないが、解像度はそれなりだし、低音もそこそこ出してくれる。つまり安物と高級品の「中間」のリスニング環境を提供してくれる。そして、見た目が良くてモチベーション上がる。これはやっぱり大事。特に地道で路頭に迷いがちなミックス作業ではモチベーションをUPしてくれるものがあると助かる。

ちなみにPebbleはUSB電源駆動でステレオミニケーブル入力なので、パソコンのUSB端子とオーディオ端子に挿せば動くし、スマホのUSB充電アダプタを電源プラグに挿して使うこともできる。

いろんな環境で聴くのが大事

繰り返すが、音楽のリスニング環境は多様だ。それがDTMにおけるミックスの難しさの原因だが、逆におもしろさでもある。いろんな環境で聴いてみよう。プロの曲を聴くと、どんな環境でもいい感じに聴こえると思う。それが自分の曲だとモニターヘッドホンでは良かったのに安物イヤホンだとボワボワこもったりする。そうやって不具合を見つけて直していくことができる。プラグの差し替えが面倒なら、プラグ分岐ケーブルを使えば良い。


こちらはサウンドハウスのオリジナル製品(一応Amazonと楽天でも売っている)で、200円。こういうちょっとした機材を安く売ってくれるので助かる。100均でも同様のものがあって所持しているが、壊れやすかったり接触が悪かったりするので、こちらの方が丈夫で良い。サウンドハウスは2,000円以上の注文で送料無料なので、何かのついでに買おう。

おわりに

モニターヘッドホン・スピーカーがなくても、音を出すものと音を聴く耳さえあればDTMはできる。ただ、特にモニターヘッドホンはあった方が良いミックスがしやすい。せっかくならカッコイイのを買ってモチベーションをUPしよう。

⇒DTM機材まとめ記事:DTM必需品・おすすめ機材まとめ ~ kamoshakeh music

⇒DTM記事一覧:初心者のためのDTM手順(ロードマップ) ~ kamoshakeh music

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